肯定的感情トレーニング

お知らせ

トラウマ(心的外傷)に対する

オンライン・肯定的感情トレーニング

参加者募集

 

自子どもの頃のトラウマ(心的外傷)があり、感情のコントロールが難しいなどの症状で日常生活で何らかの困難がある18歳以上の方を対象として、慈悲の瞑想やマインドフルネス瞑想を通じて、肯定的な感情を育むトレーニングの臨床研究に参加いただける方を募集しております。
ワークショップの3つの柱
1.自分,他者,生きとし生けるものすべてのものの幸せを願う慈悲の瞑想の実践
2.思考や感情にとらわれないようにするためのマインドフルネス瞑想の実践
3.私たちの周りにある愛情(慈悲)に気づき,辛い過去の記憶による苦痛を低減し,安らかな気持ちでいられるようにする
 
慈悲とマインドフルネス瞑想とは?
 
みなさんは、過去の嫌な経験が繰り返し思い出されて、その辛さで苦しい思いをしたり,日常生活がうまくいかないことがありませんか?
小児期に、家族の病気や依存、貧困、親の不在・離婚、暴力を目にした経験、体罰や心ない言葉を受けた経験、幼くして過度な役割を担った経験――そうした逆境体験を抱えたまま大人になった方へ。
いまも、些細な音にびくっとする、眠りが浅い、思い出が突然よみがえるように感じる、からだが固まりやすい、慢性的な疲れや痛みが抜けない、人と距離を取りがち/逆に頑張りすぎてしまう、頼み事を断れない、罪悪感や自己否定が強い、安心して頼れる相手が思い浮かばない……そんな生きづらさはありませんか。忙しさで自分の気持ちを感じないようにしてしまう、逆に何も手につかない日がある、といった波に振り回されることもあるかもしれません。
実は瞑想がそのようなご症状を軽減する可能性があることはご存知でしたか?
関西学院大学 臨床感情科学研究室では,瞑想法が小児期逆境体験による様々な心理的苦痛を和らげることを研究課題とし,「肯定的感情トレーニング」を実施しています。
この12週間のトレーニングでは,仏教伝来の慈悲とマインドフルネス瞑想によって,自分に思いやりの気持ちを向け,人を恐れるのではなく思いやりの気持ちを向ける練習をして,自分のつらい気持ちを癒し,肯定的感情を感じられる日常生活を送ることを目指します。
慈悲の瞑想は,自分や他者が幸せであるように,悩み苦しみがなくなるように,といったことを願う,「慈しみ」の心を育てるものです。
これ以上自分を傷つけることはないのです。
アメリカの研究では,この慈悲の瞑想を実践することによる臨床的な効果も見出されています。
今回実施する研究は,小児期逆境体験があり、複雑性PTSDの症状が1つでもある方を対象にして、肯定的な感情を使った瞑想のトレーニングによって、現在の苦しさを軽減させる効果があるかどうかを確かめるために行われるものです。症状があるかどうかは,お電話で確認させていただき,ご参加いただける可能性がある場合に,オンラインで面接を実施して,ご参加可能かどうかを判断させていただいております。是非ご検討の上で,応募いただければ幸いです。
 
ワークショップの基本的な流れ
電話インタビュー・・・・・応募された方を対象に,参加資格があるかどうか,電話でインタビューします(10分程度)。
    ↓      
事前アセスメント・・・オンラインで,ワークショップの目的や内容の説明して,ご同意をいただきます。現在の状態をお伺いして,質問紙調査を行います(最大120分程度)。           
    ↓     
ワークショップ・・・オンラインで,慈悲とマインドフルネスの瞑想の実践をグループで行います(全12回)
    ↓
ホームワーク・・・日常生活でワークショップで学んだ慈悲の瞑想について実践します(毎回)
    ↓
事後アセスメント・・・オンラインで,事前アセスメントと同様に現在の状態を伺い,質問紙調査を行います。また,第3者によるインタビューを行います。
    ↓
フォローアップ調査・・・オンラインで3ヶ月後,半年後,1年後に再調査を行います。
対象
・18歳以上75歳以下の成人の方。
・18歳までに小児期逆境体験(虐待:身体的虐待、性的虐待、心理的虐待,ネグレクト:養育の放棄や無視,家庭内暴力,貧困など)があって,今現在も感情のコントロール困難,無力感,対人関係の問題等で苦しい思いをされている方 ※小児期逆境体験が1つでもあって,上記の複雑性PTSDの症状がある方を対象とした臨床試験になります。
ご自宅などプライバシーの確保できる環境でPCを使ってweb会議(Zoomを使用)が可能な方
・通院治療中やカウンセリング中の方は,ご参加にあたって主治医や担当カウンセラーの了承が必要になります。
・プログラムの効果測定のため,これまでにご症状を改善する目的で,専門家による瞑想やヨーガの実践指導を継続的に受けたことがある方,今現在1日20分以上その実践を行っている方は対象外になります。
ご参加いただけるかどうかは事前のご質問(オンラインで行います)により明らかになります。
ご応募いただいても, 研究の参加基準と合わない場合, ご参加いただけない事もあることはどうかご理解ください。
参加者様の安全確保のため, ご状態によってはご参加いただけないことがあります。
日時
期間:2025年9月以降(合計12回)
1回60−90分
時間帯:ご希望に合わせて調整します。ただし,グループでの実施となるため,必ずしもご希望に添えるとは限りません。
実施例:平日13:30〜,平日18:00〜,土曜日9:00〜,11:00〜
参加費
無料(文部科学省 科学研究費により,12回参加者に¥5,000お支払いします)
実施方法
オンライン(web会議アプリのZoomを使用します)
参加申し込み方法
ご参加にあたっては,下記の電話番号か,メールアドレスに,ご連絡先(メール・お電話番号)をお知らせ下さい。
できるだけ早い時期に結果をご返信いたします。
ご質問についても,同じ連絡先にお気軽にお尋ね下さい。
連絡先:
E-mail: caslstudies@gmail.com
TEL 080-1361-9039
不在の際は留守電になりますので,お名前,電話番号を録音して下さい。
スタッフが対応できる日程で、お返事を行っております。必ずご返信いたしますので、お待ちいただければ幸いです。
大学の他部署へのご連絡はくれぐれもご遠慮ください。
 
ご参加に関して
6-8名のグループへの参加となります。
研究目的のため,3カ月ほど待機していただくグループに割り振られる可能性があります。
関西学院大学「人を対象とする医学系研究」倫理委員会の承認を受けています。
事前面接において,希望者の安全の確保,研究の目的に合致していることの確認を行った上で参加が決定されます。
参加は自由意志で,ワークショップ中に気分が悪くなるなど,そのときの状態でいつでも辞めることができます。
得られた結果については,個人名などは一切公表されませんが,数値化され,学会などで報告されます。
以上のことをご同意の上でのご参加になります(事前面接時に詳しくお話しします)。
講師
有光興記(関西学院大学文学部 教授)
ボランティアスタッフ
ほか
 
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